CONFERENCE ON THE WEB No.1(回答編)
<正解>大腸結核
- <出題目的>
- 今回の症例は、大腸内視鏡検査(内視鏡像)にてどこまで確定診断に迫れるか?をご討議いただきたく出題いたしました。
- <現病歴より考える事>
- 血便を訴え来院する大腸疾患としてまず頭に描く疾患として、腫瘍性大腸病変(大腸癌、大腸ポリープ、大腸悪性リンパ腫)、感染性大腸炎(細菌性、アメーバ)、急性炎症性大腸炎(薬剤起因性大腸炎、虚血性大腸炎、大腸憩室炎)、慢性炎症性大腸炎(潰瘍性大腸炎、クローン病)等が考えられます。
- <内視鏡所見より考えられる病名>
- 横行結腸より回盲部に及ぶスキップした潰瘍性病変を呈する可能性のある疾患
- 大腸悪性リンパ腫
MLP(multipule lymphomatous polyposis)様の形での悪性リンパ腫も考えられるが内視鏡像は少し違ったイメージ。
- 感染性腸炎(アメーバ、結核)
感染性腸炎には病変がビマン性にくるものと、スキップするものがあり、出題の内視鏡像より、腸結核、アメーバ赤痢を疑います。
- クローン病
クローン病もスキップした潰瘍性病変が特徴ですが、潰瘍は縦走傾向にあり、敷石状(玉砂利様)病変が特徴で出題の内視鏡像とは少し違ったイメージ。
- <注腸所見>
- 横行結腸脾局部から盲腸にかけて、浅い不整円形、ドーナツ状小潰瘍として描出されていたが、回盲部の著明な変化は無かった。
- <生検組織検査>
- 結核に特徴的な、ラングハンス巨細胞は認めなかったが、標本内に肉芽を多数認めた。
- <細菌検査>
- 便培養検査にて検査約2カ月後、結核菌陽性の報告有り。
- <治療>
- INH、RFPにて1カ月後、内視鏡的に潰瘍はハンコン化していた。
-
***ご指摘への回答***
- 便培養で結核菌陽性との診断を得たため、PCR法、結核菌染色等は施行せず。
- 回盲弁の変化はこれから治癒過程の中で出現するものと思われます。3回目の内視鏡検査時には、粘膜ブリッジ、偽ポリープの出現も認めました。
また、まだまだ参加者が少ない中で、熱心にご回答いただきました諸先生に心より感謝申し上げ、このカンファレンスが一層盛り上がることを願いまして、第一回の回答編と致します。
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